皆さんは、設備の故障や作業の遅延によって、予定していた生産量やサービス提供が滞ってしまう経験はありませんか? 経営者の方や、現場で改善活動に取り組んでいる方は、このような状況を何とかしたい、効率を上げたいと思われていることでしょう。そこで重要になるのが、設備の「可動率」です。今回は、この可動率の計算方法について、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。可動率を正しく把握することで、設備の効率的な運用につながり、生産性の向上を目指せるでしょう。
1. 基本の可動率計算方法
最も基本的な可動率の計算方法は以下の通りです。
可動率 (%) = (稼働時間 / 計画稼働時間) × 100
- 稼働時間: 実際に設備が稼働していた時間の合計です。
- 計画稼働時間: 設備の稼働が予定されていた時間の合計です。例えば、24時間稼働の設備であれば、1日24時間、1週間168時間となります。
この計算式で得られた結果が、設備の可動率となります。可動率が高いほど、設備が効率的に稼働していることを意味します。
2. MTBF/MTTR を利用した計算方法
より詳細な分析を行うために、MTBF(平均故障間隔)とMTTR(平均修理時間)を利用した計算方法もあります。
可動率 (%) = MTBF / (MTBF + MTTR) × 100
- MTBF: 故障と故障の間の平均時間。設備が故障するまでの平均稼働時間です。
- MTTR: 故障が発生してから修理が完了するまでの平均時間。設備の修理にかかる時間です。
MTBFとMTTRを把握することで、設備の故障頻度や修理に要する時間を分析し、より具体的な改善策を立てることができます。
3. OEE(総合設備効率)との関連性
可動率は、OEE(Overall Equipment Effectiveness:総合設備効率)の構成要素の一つとしても重要です。OEEは、設備のパフォーマンスを総合的に評価するための指標であり、以下の要素で構成されます。
- 可動率: 設備が実際に稼働していた時間の割合。
- 性能稼働率: 設備の理論的な生産能力に対して、実際にどの程度の製品を生産できたかを示す割合。
- 良品率: 生産された製品のうち、不良品を除いた良品の割合。
OEEを計算するには、可動率に加えて、性能稼働率と良品率を掛け合わせる必要があります。OEEを算出することで、設備の総合的な効率を評価し、改善の優先順位をつけることが可能です。
注意点と改善のヒント
可動率を計算する際には、以下の点に注意しましょう。
- データの正確性: 稼働時間や計画稼働時間のデータは、正確に記録する必要があります。
- 定義の統一: 稼働時間や故障時間の定義を明確にし、関係者間で共有することが重要です。
- 継続的な改善: 可動率は一度計算して終わりではありません。定期的に測定し、改善策を実行することで、継続的なパフォーマンス向上を目指しましょう。
可動率を向上させるためには、設備のメンテナンスを徹底し、故障を未然に防ぐことが重要です。また、作業者のスキルアップや、効率的な作業手順の確立なども有効な手段です。
まとめ
今回は、可動率の計算方法について解説しました。基本的な計算方法から、MTBF/MTTRを利用した計算、OEEとの関連性まで幅広くご紹介しました。可動率を把握し、改善に取り組むことで、生産性向上やコスト削減につながります。ぜひ、この記事を参考に、自社の設備運用における改善活動に役立ててください。